1980年代後半のザ・キュアーは優れたオルタナティブポップ作品を立て続けにリリースし、世界的ロックバンドとしての道を歩みだしていた。1989年リリースの本作は直近の過去2作と比較すると、原点であるダークでゴシックなアートロックへと回帰した作品といえる。「崩壊」を意味するタイトルにも象徴されるように、自分の居場所がないと感じる思春期や、世界に違和感を感じる人々の孤独と寄り添い続けてきた彼らのアウトサイダーとしての美学が、ついに極まった作品といえる。一方で、"Lovesong"や"Lullaby"を筆頭に、ポップなメロディを含む曲も多く、結果的にバンド史に残る大ヒットを記録。1980年代の彼らを代表するアルバムとして、傑作の呼び声も高い。
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