この記事は 6 月 21 日に英語版ブログに掲載された記事を翻訳したものです。


Google Vault に新しい機能が導入され、より詳細な保持設定と透過的な検索が可能になります。本機能の使用は、必要なデータを正確に保持する事を可能とさせるため、責任リスクの軽減に繋がります。また、検索機能と書き出し機能の改善により、電子情報開示プロセスの効率が一層良くなります。

Hangouts Meet の録画に保持ポリシーを設定する
これまで、Hangouts Meet の録画にはドライブの保持ルールが適用されていましたが、今回のリリースにより Hangouts Meet 専用のデフォルトの保持ルールとカスタムの保持ルールを設定できるようになります。たとえば、より機密性の高いコンテンツが Meet の録画に含まれている場合は、保存期間を短くできるようになります。

Hangouts Meet のカスタム保持ルールを作成する

ドライブのゴミ箱のファイルに保持ポリシーを設定する
G Suite 管理者は、ユーザーのゴミ箱に移動されたドライブのファイルにカスタムの保持ルールを設定することもできるようになります。これにより、ユーザーのマイドライブやチームドライブで引き続きアクティブなファイルのライフサイクルと、ユーザーが削除したファイルのライフサイクルを分けて、組織で柔軟に管理できるようになります。

ゴミ箱に移動したファイルを保持する

検索機能の大幅な向上
今回のリリースは、ドメイン全体や大人数の組織部門を対象とする検索をより簡単かつ透過的にする取り組みの一環として行われます。データの種類がドメイン全体の検索に対応している場合は、[すべてのアカウント] を選択してドメイン全体を検索できるようになります。

ドメイン内の全アカウントを検索する

Vault で大量の検索リクエストが処理されると、進行状況と経過時間が表示されます。検索をキャンセルしたり、新しいタブで別の検索を実行したりすることもできます。

進行中の検索の詳細を表示する

検索が完了すると、検索の結果と合計所要時間が表示されます。Gmail の検索では、検索されたアカウントの合計数と 1 秒あたりのアカウント検索数も表示されます。これにより、大規模な検索を行う際の Vault のパフォーマンスを把握できます。

完了した検索の詳細を表示する

Hangouts Chat での書き出しの簡素化
組織で大量の Hangouts Chat データを書き出すのが容易になります。Hangouts Chat の書き出しデータは、今後少ないファイルに集約されます。これまでは会話ごとにファイルが作成されていましたが、一定のサイズを上限として複数の会話が 1 つのファイルにまとめられるようになります。

たとえば、100 の会話を書き出す場合、これまでは MBOX または PST ファイルが 100 個作成されていました。今回のリリースにより、同じ 100 の会話の書き出しによって作成される MBOX または PST ファイルの数は 1 つか 2 つなので、検索結果の処理が容易になります。

また、Chat の会話ごとのメタデータはこれまでどおり保持されますが、2 つのフィールドが追加されました。ひとつは会話の種類(ダイレクト メッセージまたはチャットルーム)、もうひとつは会話のオーナー(チャットルーム名、またはダイレクト メッセージ参加アカウントのカンマ区切りのリスト)です。

リリースの詳細
リリース方式:
即時リリースと計画的リリースの両方が対象

エディション:
G Suite Business、G Suite Enterprise、G Suite for Education エディションに加えて、Vault アドオンをご利用の G Suite ユーザーが対象

展開ペース:
段階的に展開(機能が表示されるまでに最長で 15 日かかります)

対象:
管理者のみ

対応:
管理者による対応を推奨

より詳しく
ヘルプセンター: Vault の新機能