この記事は06 月 14 日に英語版ブログに掲載された記事を翻訳したものです。
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決まったやり方で物事を行うのに慣れるのは簡単です。プロセスと反復、ルーティンで優勝できるワールドカップのための準備であれば、これはよいことと言えるでしょう。しかし、一定のワークフローに従って予算編成や経費の整理などの業務を行う人にとっては、「プロセスを信頼する」ことが必ずしもメリットにつながるとは限りません。

本日より、チームの運用の見直しに役立つ App Maker の一般提供が開始されます。App Maker はプログラミングの高いスキルがなくてもアプリケーションを開発することができるツールで、チームはこれを使って、ワークフローのスピードアップやプロセスの改善を図るカスタムアプリを簡単に作成できます。

ニーズに合わせてアプリでビジネス ギャップを埋める

適切なカスタム モバイルアプリを使用することで、従業員 1 人あたり毎週 7.5 時間を節約できる(英語)とアナリストは分析しています。これは 1 週間分のランチ休憩に相当する長さです。しかし、カスタムアプリの作成を目的に、それに必要な時間と労力として人材はもちろん、資金を投資できる企業は多くはありません。というのも企業では CRM、ERP、SCM などの大企業向けアプリを中心に IT 予算を割り当てており、IT 管理者の関心もセキュリティと管理に向けられているためです。

App Maker は、大企業向けのアプリが対応していない業務のために各部門でアプリを作成することを目的に開発されました。App Maker を使用すると、注文書のリクエストなどの業務プロセスを工夫することができます。また、ヘルプデスク チケットの管理や解決などのビジネス ワークフローを、自分自身でプロセスを設計して構築したかのように短縮できます。
 
「適任者の確保はその場しのぎで行われていましたが、App Maker のおかげで、スタッフ割り当てのリクエストを詳細に追跡するアプリを簡単に作成することができました。」
- Peter McAuley 氏(EA の IT 部門責任者)
例として、ゲームなどを制作するグローバルかつインタラクティブなエンターテイメント ソフトウェア企業である Electronic Arts(EA)を見てみましょう。EA では多数のゲームを制作するために、新しいゲームのプロジェクトに必要なデザイナーや、スタジオの立ち上げ支援に必要な HR コンサルタントなど、さまざまなプロジェクトでスタッフを一時的に割り当てる必要があります。そのため EA の IT 部門では、App Maker でスタッフ割り当てを効率化するカスタムアプリを作成しました。

「適任者の確保はその場しのぎで行われていましたが、App Maker のおかげで、スタッフ割り当てのリクエストを詳細に追跡するアプリを簡単に作成することができました。このカスタムアプリでは、以前は面倒な手作業で行われていたスタッフの月別稼働率の計上と経営側への結果報告も行うことができます」と、EA の IT 部門責任者 Peter McAuley 氏は述べています。

過去数か月の間に、Google は EA、Colgate-Palmolive、SADA Systems などの世界中のお客様やパートナーと連携し、特定のビジネスニーズを解決するためのアプリを開発してきました。
 


新しいデータベース モデルと管理

アーリー アドプター プログラムで App Maker を発表(英語)して以来、お客様の役に立つ変更や新しい機能を追加してきました。
 
  • オープン: App Maker は、Cloud SQL(GCP アカウントが必要)の組み込み型サポートを提供することで、高い性能、拡張性、利便性を実現しています。独自のデータベース活用(BYODB)モデルもサポートされており、JDBC API や REST API(英語)を使用してアプリを独自のデータベースに接続することもできます。
  • スピードアップ: IT デベロッパーや業務の自動化に携わっているユーザーは、すぐに使えるテンプレート(英語)やサンプル(英語)、ドラッグ&ドロップ方式を採用した UI デザイン、宣言型データ モデリングを使用して、アプリをすばやく設計して作成することができます。

  • 連携: 作成中のアプリを Gmail、Google カレンダー、Google スプレッドシートのサービスやデータと簡単に連携させることで、App Maker はアプリの機能を強化することができます。さらに、Apps Script(英語)を使用して 40 以上の Google サービス(英語)、Google Cloud Platform、JDBC や REST をサポートしているその他のサードパーティ(英語)のサービスにアクセスすることもできます。
  • 管理: 今後数週間以内に、G Suite 管理者は組織で利用しているアプリについてその所有者、使用状況を示す指標、OAuth の権限といった情報をいつでも把握できるようになります。拡張された OAuth ホワイトリスト制御機能(英語)を使用すれば、管理者は承認していないアプリの実行を禁止できるようになります。詳細

使ってみる

App Maker は、G Suite Business、G Suite Enterprise、G Suite for Education をご利用のすべてのお客様にご利用いただけるようになりました。詳しくは詳細情報をご覧いただくか、ドキュメント(英語)または Codelab(英語)で使い方をご覧ください。情報やアイデアを得て、独自のアプリを作成してください。

G Suite 管理者向けの追加情報

App Maker は、幼稚園や小中高校で G Suite for Education をご利用の場合や、手動で新しいサービスを許可されている場合を除き、G Suite Business、G Suite Enterprise、G Suite for Education、G Suite Enterprise for Education をご利用のお客様を対象にデフォルトで有効になります。ドメインで App Maker がまだ有効になっていない場合は、管理コンソールの [アプリ] > [その他の Google サービス] で有効にすることができます。

App Maker には Google Cloud SQL の組み込み型サポートが含まれます。これには、Google Cloud Platform アカウントが必要になります。ドメインに Cloud SQL を設定するには、こちらのヘルプセンターの記事に記載されている手順で操作してください。JDBC API または REST API を使用して、App Maker を独自のデータベースに接続することもできます。

G Suite 管理者は、ドメイン内の App Maker の使用を管理できます。たとえば、ドライブの監査ログを使用して App Maker アプリを作成するユーザーのアクティビティを表示したり、OAuth トークンの監査ログで App Maker アプリのエンドユーザー アクティビティを表示したりできます。G Suite 管理者が利用できる管理機能について詳しくは、ヘルプセンターをご覧ください。

現在、App Maker はその他の Google サービスに含まれていますが、365 日 24 時間対応の技術サポートおよびサービスレベル契約が提供されています。また、ISO 27001(英語)と SOC(123)(英語)に準拠しており、お客様のニーズにお応えできるようユーザー補助機能をご用意しています。

ただし、リリース時は App Maker は ISO 27017(英語)と 27018(英語)に準拠していません。これをもって以前のお知らせは訂正させていただきます。

App Maker について詳しくは、ヘルプセンターをご覧ください。

リリースの詳細
リリース方式:
即時リリースと計画的リリースの両方が対象

エディション:
G Suite Business、G Suite Enterprise、G Suite for Education、G Suite Enterprise for Education が対象

展開ペース:
完全に展開(機能が表示されるまでに 1~3 日かかります)

対象:
管理者とエンドユーザー

対応:
管理者による対応を推奨